「ヒルコ 妖怪ハンター[レストア&リマスター版]」


1989年の「鉄男」が世界的に評価された塚本監督にとって初のメジャー作品で、撮影に35mmフィルムを使ったのも初。人間の顔を持った不気味な6本足のモンスター“ヒルコ”や、それらが激走するイメージを表現する猛スピードの移動撮影など、従来の日本映画界に無かった塚本監督のセンスが全編にみなぎるジェットコースタームービー。諸星による原作もファンが多いが、塚本流の奇抜なアレンジ(沢田が演じる主人公・稗田がコミカルな存在になったなど)もふんだんで、“塚本ワールド”を邦画好きは見逃せない。

情報源: ヒルコ 妖怪ハンター[レストア&リマスター版] | 映画 | WOWOWオンライン

 WOWOW撮り溜めシリーズで「ヒルコ 妖怪ハンター[レストア&リマスター版]」。1991年制作されたのを2021年にレストア&デジタルリマスターして劇場公開していて、ほとり座でやっていました。原作を知らなければホラーコメディとしてそれなりに楽しめたかも知れないのですが、諸星大二郎の原作『海竜祭の夜』を持っているだけになんとも言えない気持ちになりながら見ていました。稗田礼二郎を沢田研二が演じているのは良いとして、原作とは全く違ったキャラになっていて残念です。最後は竹中直人の顔芸で持たせていたようです。エンドクレジットで富山県朝日町がロケ地だったのには驚かされました。